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書評:「ふつう」 深澤直人

2021年12月1日

この記事は takanorip Advent Calendar 2021 1日目の記事です。

深澤直人さんの「ふつう」という本を読んだ。
https://www.d-department.com/item/2018000100098.html
2020年出版の比較的新しい本だ。
D&DEPERTMENTがやっている「d design travel」と「d long life design」で連載されていたコラムを1冊にまとめたものらしい。

この本を買ったのは装丁に惹かれたからだ。
表紙が淡いブルーの布で覆われていて、すこし懐かしいような新しいような雰囲気があった。
彼のデザインはどれもシンプルで新しいけどどこか懐かしい感じがするものが多いと思うのだが、この本もそんな感じがした。

本の内容は彼の経験をもとに「ふつう」とは何なのか、「ふつうのデザイン」とは一体どういうものなのかについて様々な角度から書かれている。
僕が特に印象に残っているのは「スーパーノーマル」という概念だ。
「スーパーノーマル」について本書では「とても普通だけど良いもの」と説明されている。
僕もアノニマスでスーパーノーマルなUIやプロダクトを作っていきたいなと強く思った。

深澤さんは実体のあるものを多くデザインされているからか、Webの世界に閉じがちな僕とは全く違う視点から物事を捉えていて、彼のエッセイはとても刺激になる。
特にこの本はこれから何回も読み直したくなる、自分の考えを真ん中に戻してくれる、そんな本だと思った。

takanorip

digital design engineer. X: @takanoripe