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書評:「UX・情報設計から学ぶ計画づくりの道しるべ」 ピーター・モービル

2021年12月3日

この記事は takanorip Advent Calendar 2021 3日目の記事です。

「UX・情報設計から学ぶ計画づくりの道しるべ」 ピーター・モービル

この本は有隣堂 伊勢佐木町本店で見つけて面白そうだったので楽天ブックスで買った。楽天ブックス最高!
原題の「Planning for Everything」のほうが邦題より数倍良いと思うのだが、なんで変えてしまったんだろう。
この本の趣旨は「何事においてもプランニングが大事で、プランニングにはデザインが必要だ」というものだと僕は理解しているのだが、邦題だと「何事においてもプランニングが大事」というメッセージが伝わらない気がする。
この題名を考えた人は本当に本の内容をちゃんと理解していたのか疑問だ。

この本は筆者が考えた「STAR FINDER」というプランニングの原則と実践手法を中心にプランニングスキルについて解説している。
内容は良いのだが、非常に読みにくい。なぜなら本筋と関係あるようで関係ない筆者の家族とのやり取りやポエムがそこら中に散りばめられているからである。
僕はこれのせいで読み切るのを諦めてしまった。本当にもったいない。
この本をこれから読もうとしてる人がもしたら、この点に注意してほしい。ポエムが出てきたら最初から全て読み飛ばしたほうがいい。
体験談が全く必要ないわけではないが、まずは結論を示してくれないと何が言いたい話なのか全くわからず読者に優しい構成になっていない。

まあこの本は「問題を正しく理解し大枠を定めてから具体的な選択肢を考え決断し実行し振り返りそれを計画に反映しそれを繰り返せ」という至極当たり前のことを言っているだけなので、その他のビジネス本や開発手法本などで書かれていることをプランニングという題材で書いているだけである。なので僕はこの本は長ったらしい家族談を我慢してまで読む価値のある本ではないかなと思った。

takanorip

digital design engineer. X: @takanoripe