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書評:「Wizard Bible事件から考えるサイバーセキュリティ」

2021年12月15日

この記事は takanorip Advent Calendar 2021 15日目の記事です。

「Wizard Bible事件から考えるサイバーセキュリティ」 齊藤貴義、IPUSIRON

この本は全日本人プログラマーが読むべき本だと思う。

不正指令電磁的記録に関する罪の乱用により過去にどんなことがあったのか、当事者はどんな思いだったのか、我々ができる対策はあるのか、といったことが非常に詳細に書かれている。
私はこういった問題の当事者ではないが、読んでいて非常につらくなった。
私達は過去の出来事から学び、同じようなことを繰り返さないために働きかけていくべきだ。
私達ソフトウェアエンジニアは日本で生活している以上こういった危険に晒されていることを意識しなければならない。

この本の良いところは今後の展望をきちんと考察している点だと思う。
著者自身の考えはもちろん、衆議院議員らの答弁や取り組みも紹介していて、この国でどういった事が起きているのかきちんと知ることができる。

またもし万が一逮捕された場合に何が起きるか、何ができるかが詳細に書かれているのも良かった。
逮捕されスマートフォンなどを見れなくなってしまった場合に備えて、こういった本で事前に知識を得ておくのは大切なことだと思う。

takanorip

digital design engineer. X: @takanoripe