デザインシステムをデザインシステムだと考えない思考実験
2022年6月27日
「デザインシステムをやってます!」というと、かっこいい名前のついた箱を作ってやっているイメージがある。
GitHubのPrimir、AdobeのSpectrum、ShopifyのPolaris、など。
名前をつけることは、そのデザインシステムを社内外に浸透させるために重要だ。
名前があることでコミュニケーションがスムーズになるし、デザインシステムの雰囲気や目的を伝えやすくなる。
しかし、この「名前のついた箱を用意しないとデザインシステム構築を始められない」っぽい雰囲気が実は良くないのかもしれない。
名前なんて後から考えれば良いのではないか、最初は箱なんて必要なくてドキュメントとデザインファイルと実装のなんとなくのまとまりがあれば良いのではないか、と最近考えている。
じゃあどうすれば名前の呪縛から逃れられるのか。
その答えは「デザインシステムをデザインシステムだと考えないこと」なのではないかと考えている。
最初からシステムを構築しようとするから名前のついた箱が欲しくなり秩序が欲しくなり、結局手段が目的になってしまう。
それなら今作っているものはシステムではないと考えるのはどうだろう。
システムではないから名前がなくても気にならないし、無秩序に必要なものを継ぎ足していっても問題ない。
問題があれば全部壊してやり直しても良い。
でも巷に出回ってる情報は「きれいな箱に中身を詰めた話」しかなくて、「ダンボールの中身を整理整頓した話」は少ない。
やはり組織で多くの人を巻き込んでやってくには箱や名前が重要なのか、それともみんなやってないからやってないだけなのか。
アマゾンの奥地にでも旅立ってこようかな。