結局何を作るかが大事
2023年3月19日
これは吉祥寺.pm32【オンライン】で話した内容を記事にしたものだ。
今年で社会人9年目の僕ですが、最近僕にとって「何を作るか」が大事になってきたな、という話を書く。
スキルを磨きたかった社会人1〜5年目
僕は大学を中退して就職したので、社会人になってから数年間はスキルを磨きたい一心で仕事をしていた。
新卒でメガベンチャーに入社したような同年代の人たちと自分を比較してしまって、スキルが身につかないことに焦りを感じていた。
転職するときはモダンな技術を採用しているか、プログラミングのスキルがある人が在籍しているか、新しい技術領域にチャレンジできるか、などに注目して会社を選んでいた。
何を作るかも気にしてはいたが一番大きい関心事は「自身のスキルアップ」だった。
そこで気づいたことは以下のとおりだ。
- スキルアップすれば市場価値は上がるが、限界がある。結局儲かっている会社はスキルが低くても給与が良い。
- どんなに優秀な人材がいても、資金力がないと身動きとりにくい。資金がないと心が荒む。
- 何を作るかを考えないと技術をうまく使えない。
- 優秀なプログラマーには勝てないし若手もたくさん出てくるので、同じ土俵で戦わないことが大事。
- 僕はプログラミング自体には興味がないし、プログラミングが楽しいわけでもない。(できるけど好きではない。)
「どうやって作るか」より「何を作るか」で勝負したい
最初はスキルアップしないと生き残れないと思っていたけど、そもそも同じ土俵で戦わなければ良いんだと気づけた。
「どうやって作るか」ではなく「何を作るか」「何を作ったか」で勝負すれば良いのだ。それなら僕でも生き残っていけるかもしれない。
持続性のあるキャリア設計
Howに焦点を当ててキャリア設計するよりもWhatに焦点を当てたほうが、持続的に活躍できるんじゃないかと思う。もちろん人によって差があるけど。
スキルを身に着けて自分の市場価値を上げることで給与を上げるんじゃなく、自分のプロダクトをより儲かるプロダクトにしていくことで給与アップ、キャリアアップしていくみたいな。
何を作るか考えてプロダクトの価値を上げていけるエンジニアって今のところけっこう貴重だし、いろんな組織で長く活躍できそう。
AIの出現でスキルが陳腐化する
ここ数日インターネットはGPT-4の話題で持ちきりだ。
Generative AIがいきなりプログラマーを代替するとは思わないが、プログラミングという行為が民主化しプログラマーの占有物でなくなる未来はすぐそこまできていると思う。
AIがコードを書いてくれるようになっても、「何を作るか」を考えるのは人間だ。
何を作るか決められなければAIに指示を出せない。
これからの時代は「何を作るか」を考えられる人間の時代になるかもしれない。
デザインエンジニアからプロダクトデザイナーへ
僕は今デザインエンジニアとして働いているけど、もっとプロダクトデザイナーとして成長していきたいなと思っている。
プロダクトデザイナーとはまさに「何を作るか」を考え、「何」の部分を具体化していく職業だ。
具体化していくところはデザインエンジニアの得意分野であるけど、その前段をもっと精緻に考えられるようになりたい。
デザインエンジニア的なアプローチでプロダクトデザインできるようになれたら最高だな。頑張ります。