2024年行ってよかった美術館・展示会
結論:行って良くなかった美術館などない
富山ガラス美術館(富山)
https://toyama-glass-art-museum.jp/
BuriKaigi2024に参加するために富山に行ったので、立ち寄ってみた。図書館と一体になった建物に展示室が分散して配置されているのが面白かった。一口にガラスといっても実にいろいろな表現手法があり、加工の仕方や色の付け方、展示室の照明などによって表情が変わるのが面白かった。
Heikala個展
僕が敬愛しているHeikalaさんの初個展が開催されたので見に行った。素晴らしかった…。原画を買いたいなと思っていたけど、一番欲しいと思っていた絵がNot for Saleで残念だったが、原画を生で見ることができて感動した。水彩の色のにじみ具合が最高だった。Heikalaさん御本人も在廊されていたが、緊張してしまい挨拶くらいしかできなかった…。
レッド・ドット・デザイン・ミュージアム(シンガポール)
Config APACに参加するためにシンガポールに行ったついでに行ってみた。小さいミュージアムではあったが世界中の素晴らしいプロダクトデザインに一気に触れることができてとても刺激を受けた。一度は足を運んでみるべきだと思う。
椅子とめぐる20世紀のデザイン展(日本橋高島屋S.C. 本館8階ホール)
https://www.takashimaya.co.jp/store/special/20thcenturychair/index.html
椅子のデザインが好きなので見に行ってみた。とても良かった。椅子という切り口でデザインの移り変わりや技術の進歩を紐解いていく、非常に見ごたえのある展示会だった。図録だけでも買う価値がある。椅子のデザインについてはこれだけでたくさん話ができるので、別のブログでも書こうかな。
https://pie.co.jp/book/i/5862/
アルフォンス・ミュシャ展 アール・ヌーヴォーの美しきミューズ(茅ヶ崎市美術館)
https://www.chigasaki-museum.jp/exhibition/7901/
ミュシャ展は何回か足を運んだことがあるのだが、今回は書籍の挿絵やチェコに関する作品の展示があると聞いて足を運んでみた。これまでポスター画が中心の展示ばかり見ていたが、挿絵ではまた違ったあしらいが見れて新鮮であった。やはり近年のグラフィックデザイナーに近い仕事をしていたんだなあと実感したと同時に、コンピュータがない時代にここまで自分の技術を形化して仕事をしていたなんて信じられないなという気持ちにもなった。
羅久井ハナ個展「うつくしいひととき」(銀座月光荘画材店)
https://www.instagram.com/p/C8icWCrSH3E/
去年カレンダーを探しているときに見つけてフォローしていた版画家さんの個展に行った。風景描写の仕方や色使いがとても好き。印刷版とは違う版画の質感が感じられてとても良かった。同じ絵でも印刷方法によって全然違う雰囲気がある。カレンダーに収録されていたお気に入りの絵の在庫があったのでリノカット版画を買ったのだが、日光に当てるのがもったいなくて飾れていない。
デ・キリコ展(東京都美術館)
形而上絵画で有名なデ・キリコの展示会が上野で開催されていたので見に行った。展示作品数がものすごく多く圧巻の展示だった。形而上絵画は何回見てもよくわからんなあと思う一方で、彫刻作品の表現力には驚いた。個人的には挿絵の展示が一番好きだった。
未来のかけら: 科学とデザインの実験室(21_21 DESIGN SIGHT)
https://www.2121designsight.jp/program/future_elements/
とても良かった。山中先生のスケッチは本当に素晴らしく、それ自体が作品ではないからこその素晴らしさみたいなものがある。なんと僕が展示を見に行ったまさに同じタイミングで山中先生がご友人方と展示を見に来られていて、山中先生に特別に解説をしてもらいながら展示を見るというなんとも得難い体験をしてしまった。本当にありがとうございました。
ヨシタケシンスケ展かもしれない(そごう美術館)
https://www.sogo-seibu.jp/common/museum/archives/24/yoshitake-ten/pdf/flyer.pdf
自分は展示会に行くまで存じ上げない方だったのだが、彼女に連れられて展示を見に行った。イラスト自体にはあまり興味わかなかったが、制作過程のラフスケッチの展示はとてもおもしろかった。「『健常者』という概念 をフラットにするには 舞台を宇宙にするしか ないなと。」という記述とか思考の過程を見ることができて興味深かった。
写真植字の百年(印刷博物館)
https://www.printing-museum.org/collection/exhibition/t20240921.php
フォントオタクなので写真植字機の実物が見れて本当に良かった。かっこよかった。昭和から平成初期にかけてあったディスプレイ一体型のでかい機械が大好き。写真植字の詳しい知識や当時のフォント制作過程が知れたのもよかった。この人たちのおかげで様々なフォントを使って仕事ができているんだなあと思い、先人たちに感謝した。
アイデンティティシステム 1945年以降 西ドイツのリブランディング(京都dddギャラリー)
https://www.dnpfcp.jp/gallery/ddd/jp/00000834
日帰りで京都まで行って見てきた。解説はほとんどなく実際の制作物やスケッチ、デザインをまとめたバネルなどの展示が中心だった。かなり洗練されたアイデンティティシステムばかりで、この時代にこんなにシステマチックなデザインをやっていたなんてという驚きがあった。貴重な制作物を見ることができてとても刺激を受けた。展示の規模は大きくなかったが、京都まで行く価値はある展示内容だと思った。