アクセシビリティに別の名前を考えたい
2026年5月13日
アクセシビリティという名前、僕はずっと変えたほうが良いのではと思っている。
Webアクセシビリティや情報アクセシビリティの重要性が叫ばれるようになってからかなりの時間が経過しているが、まだ全然浸透していない。
こんだけいろんな人が講演したりカンファレンス開いたり本書いたりしているのに、熱心な人とそうでない人の溝は全然埋まっていないし、「アクセシビリティって障害者向けのなんかなんでしょ」という評価を覆せていない。
これにはいくつか理由があると思うが、その中でも名前のわかりにくさが一番の問題ではなかろうか。
アクセシビリティに代わる新しい呼称を考えることこそ、アクセシビリティ浸透の第一歩なのではなかろうか。
「アクセシビリティ」という言葉、全く持って馴染みやすくない。なんだそれ。
特に「ビリティ」の部分。全くピンとこない。ビジネスマンがケイパビリティとかモビリティとか言ったりするが、日常生活ではまず使われないし無駄に小難しい。
「アクセシ」の部分もなんか発音しにくいし小難しい印象がある。発音しにくくて小難しそうな言葉が一般層に浸透しないのは至極当然と言える。
アクセシビリティ界隈にいる人達ですら、アクセシビリティという綴りを書くのがめんどくさくなりA11yみたいな意味不明な省略記法を使うのだから、そこまで興味がない人の耳に残るわけもない。
そもそも「情報へアクセスできる度合い」「利用しやすさの度合い」みたいな概念が普通に浸透すると思っているほうがおかしい。
アクセシビリティなんて詳しくない人にとってはわけわからん概念であるということをもっと重大に認識するべきだ。
自己分析が足りていない。正しさを正しく主張していては何も物事は前進しない。
正しさよりもポップさ、馴染みやすさ、わかりやすさが大事なときだってある。
アクセシビリティに熱心に取り組んでいる人、「正しさ」を信じすぎている傾向がある。
ルールに照らし合わせて100%正しいことに価値があり、80%の正しさのものは認めない、みたいな態度があるように思う。
もっと広く概念を浸透させたいと本気で思っているなら、それでは良くない。
100%正しいが小難しいことだけではなく、75%くらいの正しさ何だが親しみやすくてわかりやすくて興味が持てるものの価値も認めていかなければならない。
あと「アクセシビリティ」と言っておきながら「使いやすさ」に言及するのも良くないと思っている。
アプリやウェブサイトが使いにくいと情報へのアクセスが阻害されるのでアクセシビリティの問題だ、という論理があることは理解しているが、それをどこでも振りかざすのはいささか乱暴であると思う。
なんでアクセス性の話をしているのに使い勝手の話になるのかよくわからないという人が大半なのではないかと思う。
その2つの判断軸をきちんと内包できる名前が必要だ。
そういう点でバリアフリーという言葉は素晴らしい。
なんかポップだし言いやすい。障壁を取り除くという概念というとちょっと難しいが、バリアフリーだと言われれば、なんか良いことなんだろうなと思えてしまう。
だってバリアがフリーなんだから。
アクセシビリティにもこういうポップで馴染みやすい名前が必要ではないか。
語感でなんとなく自分たちにも関係のある、万人のためのものである感じがなんとなく伝わるような、そんな名前が。
みなさんはどう思いましたか?