takanorip blog

UIを考古学したい

2026年6月3日

最近、なんか「未来のUIはこうだ!」みたいなこと言う人が増えた気がする。

どの提言もあまり納得感がないというか、思慮が浅いというか、ぼくがかんがえたさいきょうのゆーあい、の領域を出ていないように感じる。特にエンジニアが言ってるやつ。

なんでそう思うかと考えた結果、UIの考古学が足りてないのでは?と思った。デザイン全般においては考古学的なものがわりと盛んに論じられているが、UIに関してはあまりまとまった資料がないように思える。なのでUIがどのように移り変わってきたのか、どんな成功と失敗があったのか、そこから学べることって何か、などがわからないまま、未来のUIについて論じることになり、それが質の低い議論を生んでしまっているのかもしれない。特にVRや音声UIなどのちょっとニッチな領域についての情報が少ない。全然インターネットに残ってない。これはけっこう大きな損失ではないだろうか。

そもそもUIとはなんなのか、インターフェースって何なのか、というものをちゃんと学ぶ必要があるのだが、UIデザインの入門コンテンツがそこをおろそかにしているから見た目だけしか考えられない人を大量生産していると思っている。インターフェースの役割について考えたことがあるなら、気軽に「生成AIがUIを生成すればいいじゃん」などと言うことはできないだろう。UIの未来について議論したいなら、インターフェースの歴史、概念をちゃんと理解するべきだ。生成AIが出力するのは装飾された情報であり、それはインターフェースではない。どんなにテクノロジーが発展しようとも、人間が使うインターフェースは人間が考えるべきであり、その責任を放棄するべきではない。

ということで、今こそUI考古学が必要なのでは、という話でした。温故知新、新しいものを考えるためには歴史を学ぶことが大事。デザイン系の大学とか大学院とかでこういうテーマの研究をしている人がいたらぜひ話を聞いてみたい。

takanorip

digital design engineer. X: @takanoripe